本番をやる気は全くありませんが練習ならば常に全力でやりたいと思います

最近、夜や明け方、強風か地震のせいで眠ったと思ったら起こされてしまう。いい目覚め方をしたい。驚いて起きるので胸はドキドキしている。揺れが長くて確実に地震だと分かった瞬間には近くに置いてあるジャージ上下をつかみ、急いで着込む。ジャージのポケットには靴下も入れてあるので、ひとまず壁際へ移動して履く。毎日が大震災への予行練習みたいだ。ありがたいことに本番ではない。けれど今年に入ってから揺れることが多くなったので、余計に練習回数を重ねている感じである。

以前は家族が近くで寝ていたので、その動きと合わせて起きたり起きなかったりしていたが、一人になってからは周りに合わせることもなく、最近ではいつも練習のつもりで動いている。災害時に周りの人の影響を受けて避難するしないを選択することになり運命が分かれたような話を耳にすると、確かになあと思う。以前は周りの反応で判断してしまいがちであった。今は誰に気にすることなく、夜間ではすぐに飛び起き、服を羽織る習慣がついて来た。昼間はひとまず防災リュックを背負い、長く揺れるようなら一旦外に向かうことにしている。

地震が多くなってきたので、友人に会ったとき、そのことについて話をした。私も実際にやってみるとわかることがあった。非常時の持ち出しリュックが重いことやすぐには担ぎにくいことを知って、中に入れる物、入れ方やリュックそのものの置き方も変えてみたことを告げる。荷物は本当に担いで行ける物でなくちゃいけない。しかもすぐ使えるものでなくてはと思う。

荷物だけでなく、それぞれの災害の優先順位というのは難しいものだ。私は山の上にいるので海からも離れているから津波の心配はないが風当たりが強いところにいる。友人は海の近くに住んでいるから津波時の避難ルートについて早速検討していた。海に近いが大きな道、海から離れるが家屋が密集している最短で山に登れる道等、昼夜の違い、心理的な心配で動けない場合も含めいくつかのルートを考えていた。今度実際に歩いて時間を計ってすぐに対応出来るようにしなくてはと言っていた。

また、私は軽量のヘルメットを夜間だけそばに置いている。友人は家にあった防災頭巾を利用してみようと思い、被ってみて動いたそうだ。けれど、どうも視界が狭いから避難時に暗い時間帯は特に使えないと感じたと話していた。自分の体にちょうどいいものを体験的に選ぶ必要がありそうだ。何かの荷物を持たない方が生き延びる可能性が高い人もいるだろう。人によって様々なのだ。今後も自分の体力に合わせて中身を変えて行き、常に検討が必要だなと思う。

たまたま震災に関する本を読んだ際に、自分が用意していなかった物が「塩昆布」。荷物には手軽な乾パンと氷砂糖があることがすぐ浮かぶが、他にも羊羹やドライフルーツなど甘い物をメインで用意してしまって、人が生きる上で必要になってくる塩が抜けていたことに気が付いた。塩昆布、これなら持ち運びも軽い。パックご飯もあるが、これは持ち出し用には不向きだなと話し、昆布を持ち歩くならアルファ米は味付けの物ではなく白米にしてしまってもいいなと話していた。友人は味付けご飯をいろいろ用意していたが濃くて飽きてしまうと言う。白米なら期限が迫った防災食品を立て続けに食べても、好きな味付けに出来ていいかもしれない。アルファ米は水の確保は必要だが、温めず水を入れて放って置くだけで出来上がるのはありがたいよな~。

食べ物については、人からいいよと言われる物も、自分にとって良いかどうかを災害前にいくつか試すというのはとても大事なことなのだろう。実家にあったパックのお赤飯。親が非常用に買っていた。親は期限が迫っていたので手をつけたのだが、食べて半分でお腹の調子が良くない。どうやら「お赤飯」も「小豆」も久しぶりだった上に、初めてそのパックご飯を食べたのだと言っていた。慣れない物を食べ調子も悪くなったせいか、残りのパックご飯をもう食べたくないと言って私に押し付けて来た。保存食だし、加工品で添加物も合わないこともある。初めて食べる物はそういうこともあるので、日頃食べて美味しいと思える慣れた物を用意しておく方が良いなあと思った。

そのお赤飯のパックご飯と一緒に、カセットコンロ用ガスボンベを貰って来たので、使用を試してみた。パックご飯をカセットコンロで温めてみたのだ。多少時間がかかったにせよ、食べられた。味は私はきっと大丈夫。でもこのカセットコンロ用ガスボンベ、やはり試しておくとわかることがある。本体がボンベのメーカーと違うと使えない。親は間違って買ってしまったようで、使えない物も混じっていた。私の家にあるカセットコンロに使えるものはお茶を沸かしたり、ご飯を炊く等全ての炊事に一週間ほど使ってみた。一日に使用してたのは1本位だったが、一人分の量だしそれほど料理をしていないから実際にはもっと必要になるだろう。緊張状態だと何か食べたくなるし、飲むのがわかっている。冷たい物は避ける自分だから、夏でも必要数が増えそうだ。ガスボンベを用意していないよりはあった方がいいかもしれない。ただ、夏が来るとボンベ自体の温度が上がってしまう危険があるので、この家の保管状態には課題がある。難しい。

と、こうやって書いているそばから地震や強風で今も揺れている。きっと今夜もまた度々揺れるだろう。その度に、どんなに用意していても一人オロオロするのは変わりない。心配は尽きないものなのだ。今の自分が短期的に考えて出来る限りをやっておく。さっきから気にしていた塩昆布はリュックに入れよう・・・。ひとまずの安心を得ることに努めるのがいいはずだ。長期的に考えるのは無理だと諦めよう。明日は自分のことだってわからないから、明日の心配は明日することにする。

では今日はこのへんで。