ブログを読む人、書く人も然り。

ケーキ屋の手伝いに行く。店主も最近の物価の急激な値上がりに悲鳴を上げている。やりたいことをやるための経費の調節がとても難しい。菓子の品質は落としたくないが、そうなると値段に反映しなくてはならなくなる。値上げし過ぎたら買ってもらえない。ちょうど良い金額というのを設定するのは大変である。値上げをしていなかったため、自分から見ると他の店よりすでにかなり安価になっていたので、金額をもっと上げてもいいのではないかと伝えていた。結局売れ筋のシュークリームは30円値上げされた。自分が手軽に買っていた物が値上げされると痛手はあるが、今は買い控えるということはないだろう。結局、少々値上がりしても買うお客さんの層がリピーターならば、その層に店側が品質を変えずに応える方が良いのだろうと思う。万民に安く、良い物を提供するという考えではなく、安さよりも品質を変えず自分が作りたかった物を作り提供することがベストなのかなぁと見ていて思う。

とは言え、この調子で物価が上がり続けると、限界が来る。続けるために店は大きく変化を起こさなければならなくなる。店を閉めないで続けるにはどうしたらいいかを考えなくてはならない。やりたかったことを実現することが自分の好きな物を提供出来る店を持つことであったのなら、提供出来ない状況に陥ったときに店を続ける意味は無くなる。妥協をして店を続けて行くことはなかなか出来ないだろうなぁ。けれど、実際には店を続けなければ生活が出来ないということも、いつか自分にのしかかって来る。店主が限界まで来てしまったら、店主の作ったケーキが食べられなくなるので、自分にとってそれでは困るんだよ。

それで、今自分に出来ることは同じペースでケーキを食べることだと思っている。好きな店を支えるというのは、継続してくれるお客がいることなのだ。買い控えるというのはお互いに良くないよなぁ。お互い限界となってしまったらもちろん無理かもしれないのだが。無くなって欲しくない店があったのなら、通うことだ。店主の継続意欲を下げないことも必要。お客が閑散としていなくなってしまうと、売れ残りが増えて、収入も下がり、不安感が強まって新しいことにチャレンジすることも出来ない。今まで店が順風満帆だったわけでもないと思うが、買ってくれる人がいるだけで「あれを作ってみたい」と想像して提供することになり、興味が湧く物が増えて、お客側も「食べてみよう」と思う機会が増える。そう思わせることが出来たら良いお客さんである。そして、そのお客がまた店を覗いてみたい、と思えることが店の継続を支えていると思う。まぁ、スタッフというより自分がお客だからその目線でこのケーキ屋の魅力を考えているからなのだけれど、あながち間違ってはないと思う。

これから小さな個人の店は淘汰されて行くよなぁ。店が他と同じようなものを売っている場合、飽きられる可能性がある。他でもいいなと思ってしまうからだ。もちろん魅力が「定番の品揃え」「安価」だったりもするけれど、たぶん実際にはそれ以外のところで勝負がついてしまうと感じる。同じような物を買うのにどうせなら気分がいい店がいい。全く同じものが並んでいたとしても、お客にとって何が心に響いているのかは異なるのだ。それが単に立地や店に一歩入ったときの雰囲気ということもある。何がお客にとって魅力になっているかを知ることは大事だネ。

とかまぁ、いろいろ書いても、ただの1スタッフであり、ただの一人の客として思うところの域は越えてないのだけれど。ただ、そういう1つの思いがいくつも存在するか否かの違いで、店は続いたり傾いたりするものだ。小さな店であればあるほど、小さなものの積み重ねで支えられて、それが売り上げに反映されて行く。

小さなケーキを買った人がバースデイケーキを頼んでみようと思って購入して、毎年ここで買う!と思ってくれるのなら、かなり安定した売り上げになるだろう。小さな焼き菓子を買って食べて気に入り、週に1回は自分へのご褒美としてリピートしてくれたり。御遣い物として渡すケーキを買いに来て、帰りに自分のために少しだけ買って帰るとか。美味しいと感じてくれたり、店の雰囲気が買いやすかったり、目に映ったケーキが頭から離れなかったり・・・して、また店に来てもらっている。

1切れのケーキが欲しいと買いに来るリピーターがいるのを見ていると、彼らの日常にこの店が存在しているなぁと思う。そのひとつの買い物が集まり積み重なった結果が、店の継続に繋がる。どれだけ店側が良いと考える物を提供出来るか。スタッフとして、たった一回の接客で来なくなる人もいるかもしれないなぁと思う緊張感の中にいて、慎重に店を手伝うことも大切だ。業務をこなすことに夢中になってはいけないと思う。これから繁忙期だ。大変だぁ・・・。

と、ここでブログを書いている状態も同じ感じだなぁと思った。おお、人はいろんな場所で同じことをやっているもんだな。

では今日はこのへんで。