たくさん使って残るもの、作っているのに減っているもの。

ヘッドホンを買った。決めていた予算より高い金額だったけれど、買う店のポイントがたまっていたせいで千円ちょっとで済んでしまった。その前にいくつか店を回っていて、なかなか納得が行かないまま、買わずに帰って来たこと数回。時間ばかり過ぎていた。料理している最中にコードを踏んで、恐らく断線してしまったことが原因で音が全く鳴らなくなってしまったのはもう数週間以上前のことだ(と思う)。その間「ヘッドホン、ヘッドホン。」と探しては、見て、迷って、帰って来るを繰り返していた。

結局ネットで注文することにしたのだ。やっと決めたのは、一度行って見て悩んでいた店の通販サイト。あのときその場で買ってしまえば良かったのに…とは思わない。店で買うときには同じ店なのに、ネット上のポイントがたくさん残っていたからネットで買ったことで実際の金額が安く済んだのだ。

それに、買いたい探し物に長らくかけた時間と手間は無駄ではない。見る度に性能の違いを学んでいた。暫くそういう機器類の買い物をしていなかったせいで、スペック表示もよくわからないものがたくさんあった。いちいち使われている言葉を後で調べて、自分に合うものを見比べる機会になったと思う。今の自分にとっては、それは良かったかもしれない。少しだけ興味が湧いた。

けれど、また数年後、きっとよくわからない機能が増えて、今よりもさらに訳の分からない言葉が増えて、調べる気力も失せてウンザリしていることだろう。周りがどれだけ新しく更新されても自身の持っている機能がそれほど上がっていないのだから。

まぁ、機能が上がるなんてことはなく、次は恐らく自分の機能が落ちて行くことに合わせて買うことになるのだろう。耳なんて、中学生の頃がピークだろうに。ヘッドホンの機能に差が出て、その違いを聞き取ろうとしても、それを手に取る頃にはわからないだろう。きちんと自分を補ってくれる機能が開発されているといいなぁ。そうなるとヘッドホン型補聴器?かもしれないな。

話は変わって、お菓子の話である。バタークリームのケーキが店主の店でも出ているが、バタークリームを自分でも作ってみようと試みた。その昔、子どもの頃に作ったときは失敗作であった。味や固さの加減がよくわからなかったのだ。今はちょうど良い加減が何となくわかる。たぶん、美味しいと自分が思うバタークリームを度々食べているからだな。材料も少なくて、全体量も少ないのだが、なんとか完成した。手順の失敗をしたので多少工夫する必要があったけれど、最終的には思っていたものが出来たと思う。

今回そのクリームを使って、バターを使っていないクッキー生地と合わせて、バタークリームサンドクッキーを作った。シナモンとココアを入れたクッキーとバタークリームの甘みがちょうど良い。量はそれほどないからすぐに無くなってしまうけれど、きっとそれもちょうどいい。うまい。

それにしても、こうやって自分で何かを作ることが減って来たように思う。以前なら自分でまず作ってみよう、と思うことが多かったにもかかわらず、今はほんの少し手を伸ばせば自分の気に入るものが簡単に手に入るし、お金もそれほどかからないことが多いもんな。それにすっかり店主の作ったケーキを食べることが優先になってしまったなぁ。

なんて、思っていたのも束の間、自分でいつも常備している餡子やバターを使わないクッキー類は自分が特に意識しないで作っていることに気が付いた。たぶん、容易く、本当に簡単に自分で作って手に入れることも出来ているということなのだ。慣れてしまって、作る楽しみを意識していない。食べられるのは変わりない楽しみであるが、作る工程を自分の中ですっ飛ばして作っていることになっていて、楽しみが少し減ってしまった感がある。何か簡単に出来るようになってしまったら、それはそれで減るものがあるんだなぁ。

では今日はこのへんで。