キョトンとした表情で鹿がこっちを見ているけれど、自分の後ろの何物かと目が合っていたりする?

近所で美しいハクビシンを見た。体も大きく、尻尾も長い。光に当たって艶々していた。自宅へ帰る途中、坂道で顔を上げた時に近所の門柱からするりと下りて来た姿。「あっ」と声を上げて止まり、道を渡ってまた他の住宅の敷地へ入って歩いて行くのを自分はずっと見てしまった。

生き物がどこからかやって来て、人が住む町の中でひっそりと、知られずにでもしたたかに生き抜く強さが美しい。…などと勝手に一人想像していた。町の中で誰にも囚われず、自由に動いているのだろうねぇ。しなやかな動きに見惚れてしまった。目で追っていた自分の姿をハクビシンが一度だけチラッと遠くで振り返った。なんだかその行動も野生というか野良というか、人をきちんと恐れて距離を取る感じを心得ているようだった。自分の方が余程無防備。ヤバイな。

無防備でいられるというのは余程のバカか強いかのどちらかなのだろう。いやどちらもか。散々いろいろなところで語られていることである。自覚がないのが良くないのかもしれない。けして強いわけでもないのに無防備であることの方がきっと多いのがヒトなのかもしれないなぁ。基本的に他のすべての生き物や生き物と定義されないモノに対しても友好的。だからなのか無防備。バカとしか言い様のない無防備さがある。ああ、ヒトというか自分か。うん、まぁバカだな。先ほどのハクビシンに見惚れている間に、他の野生生物、ヒトや車に襲われるとか、ごく普通に有りそうだ。バカで無防備だけれど、とりあえず生き残っているなぁ。

話は変わって、昨日の合唱の指揮者とのバトルは起きなかった。まずテンポについて「速い?」と聞きながら振り、伴奏者がいなかったことで先生はピアノに集中しながら進めていた。ピアノを弾くのに忙しかった、というのが正しいだろうけれど、いつもよりも細かい質問に答えていて、言葉の使い方の指導が中心であったように思う。まだ自分に取り入れられる内容がたくさんあったこともあって、面と向かっての意見の相違で目からバチバチ火花が散るようなところはなかったなぁ。伴奏者が戻って来てからの練習でどんなふうに変化するか、それまで自分も出来ることはやっておこう。いつだって、お互いが食い違うところに留まっていないで、やれることは何かあるはずなのだ。後で「やっぱり違~う。」と言い出してもいいじゃないか。違っているのが当たり前なのだから。

昨日の昼頃には仕事で移動中の家族の一人から連絡が入った。この狭い日本を飛行機を2本乗り継いで移動する途中。まぁ仕事の間は常に移動しているようなものだが、最近天候が悪化しているところが多いから、飛行機で風の強い中で移動が多いと予定時間も遅れて大変だろうなと思っていたところだった。実際どうやら予定がかなり狂ったらしい。原因が強風だと思っていたら違った。鹿が滑走路に入ってしまっていて飛行機が飛ばず、その飛行機が自分のいる飛行場まで戻って来なかったため、ずっと足止めを食らったらしい。へ~、そんなこともあるんだねぇ。自分は飛行機に乗らないから知らなかった。飛行機の邪魔をするのは鳥か風だと思っていた。鹿か~。

ん?日本って生き物多いんだな。家の中に虫も飛び始めたし。啓蟄も過ぎたな。すごい、暦通りだ。では今日このへんで。